★1968年1月 直子(いしだあゆみ)

駅 station 高倉健 銭函駅のホームでの妻直子(いしだあゆみ)と、四歳になる息子義高との別れのシーンからストーリーは始まる、降りしきる雪の北国の寂びれた銭函駅でのいきなりの別れのシーンは、観る人を侘しい世界に引き込む。
警察官の英次(高倉健)は凶悪犯を追いかける「狙撃手」という非情な職責に、身も心も疲れていたに違いない、その上、オリンピックの射撃選手としての別の顔をも、持っていた、否、別の顔と言うよりはオリンピックに選考されるほどの射撃の腕があるからこそ「狙撃手」として迎えられたのだろう・・・離婚を承諾した直子は、動き出した汽車の中で、英次に笑って敬礼するが、その目には涙で溢れていた。
そんな中、英次の上司、相馬(大滝秀治)が連続警察官射殺犯“指名22号"に射殺される事件が起きる、英次は「狙撃手」として射殺犯の追求に追われる。
この駅 stationの最初の別れのシーンとなる銭函駅だが、北海道小樽市銭函2丁目2にある、北海道旅客鉄道函館本線の駅である、札幌の人たちにとって、「銭函」と言えば、海水浴の名所だそうです、ちなみに、地名の由来は、その昔ニシンの千石場所として知られ、銭函が山と積まれた事からだとか。

★1976年6月 すず子(烏丸せつこ)

銭函駅 station での別れから、時は10年近くも過ぎ季節も冬から夏に移る、舞台も又、銭函駅 stationから上砂川駅 stationへと変わる、英次(高倉健)はオリンピック選手の教官だが、もっぱら「狙撃手」とい非情なまでも凶悪犯を追いかける仕事の方に明け暮れる毎日だった。
そんな中、英次は、赤いミニスカートの女だけを狙う通り魔を追っていた、増毛駅前の風侍食堂につとめる吉松すず子(烏丸せつこ)の兄、五郎(根津甚八)が犯人として浮かんだのだ、すず子はチンピラの雪夫(宇崎竜童)の子を堕すが、彼を好きだった。
しかしながら、雪夫にとっては、すず子は欲望のハケロでしかなく、英次が警察官と知ると自分から協力を申し出た、雪夫は結婚を口実にすず子を口説きにかかる。
しかしながら、すず子は、刑事たちの張り込みに気づいていながらも、愛する雪夫を兄に会わせたくて、隠れている町へ案内した、そして、英次の前に吉松が現れたとき、すず子の悲鳴がこだました。
1981年 東宝作品 駅 stationは監督:降旗康男 原作:倉本聡 脚本:倉本聡 撮影:木村大作 音楽:宇崎竜童 キャストは後述しますが、健さんファミリーで固めている。

★1979年12月 桐子(倍賞千恵子)

時は更に3年余りも過ぎ季節も夏から厳しい冬へと変わった、銭函駅 station での別れから数えたら実に13年目の冬と言う事になる、舞台も銭函駅 station→上砂川駅 station→増毛駅 stationへと移り変わった、変わらないのは英次(高倉健)だけで相変わらず「狙撃手」として凶悪逃亡犯を追っていた。
英次は故郷の雄冬に帰ろうと、連絡船の出る増毛駅に降りた、が、折からの風雪で連絡船は欠航、泊まるあての無い英次は赤提灯「桐子」に入った。
女手一つで切り盛りする桐子(倍賞千恵子)の店だが、客は誰もいない、自分と同じく孤独の影を背負う桐子に、いつしか惹かれる、そんな二人が結ばれるのに時間はかからなかった、初詣の道陰で桐子を見つめる一人の男(室田日出男)に気づく。
やがて、“指名22号"のタレ込みがあり、英次は増毛に戻る、手配写真と、桐子を見つめていた男の顔が英次の頭の中でダブル、そして桐子のアパートで22号は英次に撃たれた。桐子は警察に通報しながら22号をかくまっていたのだ、札幌に戻る前、英次は桐子を訪ねるが、そこには英次に背を向け「舟唄」を聞き入る姿しかなかった、しかし彼女の顔には涙が溢れていた。
1981年 東宝作品 駅 stationの主なキャストは高倉健 倍賞千恵子 いしだあゆみ 烏丸せつこ 大滝秀治 田中邦衛 竜雷太 宇崎竜童 室田日出男 小林捻持 根津甚八 永島敏行 武田鉄矢 池部良 古手川祐子 寺田農、などの健さん映画常連の面々が顔を揃えている。

Copyright © 2007 駅 station 高倉健 銭函 での別れの渋い演技